能登半島地震(2024.1.1)新潟地区 被害調査

能登半島地震(2024.1.1)新潟地区 被害調査

Damage Survey in Niigata after the 2024 Noto Peninsula Earthquake

TNF工法適用で液状化被害を抑制

能登半島地震において新潟市内の被災区画で被害状況を調査。
液状化被害の報告が多い中、TNF工法を採用した建物は沈下がほとんど見られず、建物被害を最小限に抑えられました。

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能登半島地震 (新潟市) の概要

発生日時:2024年1月1日16時10分頃

震源地:石川県能登地方

地震規模:マグニチュード7.6/最大震度7

新潟県内の被害状況

  1. 新潟市などで震度5強~6弱を観測。
  2. 特に新潟市では建物被害が顕著で、県全体の被害棟数の多くを占めた。

住宅被害(県全体)

  1. 全壊:109棟
  2. 半壊:4,122棟(うち新潟市域を含む)
  3. 一部損壊/その他被害:多数報告

液状化被害の概要

  1. 新潟市西区および江南区を中心に液状化現象が広く発生。
  2. 道路、宅地、建物に沈下や傾斜などの損傷が確認された。

出典:新潟県災害デジタルアーカイブ「令和6年能登半島地震」(外部webサイト)

液状化による噴砂・クラック

※当社撮影(所在地:新潟県新潟市 撮影日:2024年1月17日)

TNF工法と一般工法の被害状況

当社では、能登半島地震において新潟市内の被災地域を対象に、TNF工法を採用した建物と一般工法による建物の被害状況を現地で比較調査しました。
液状化被害が多く報告される中、TNF工法を用いた建物では地盤の沈下がほとんど確認されず、建物被害を最小限に抑制できていることを確認しました。

(図) 新潟市西区坂井(液状化区域)

他工法の建物(1)

液状化による噴砂
地盤沈下・クラック

他工法の建物(2)

営業休止の張り紙
地盤沈下・クラック

TNF工法の建物

TNF適用区画は液状化被害なし(通常通り営業)
※物件情報
物件名施工時期施工面積(m2施工量(m3規模構造種別
店舗(ドラッグストア)2011年3月1,3481,835平屋建S造(鉄骨造)

外構部の被害と今後の展開

建物本体への被害はほとんど見られなかった一方で、TNF工法による改良範囲外の外構部(駐車場等)では地盤沈下に起因するクラックが発生しました。
今回の調査により、TNF工法が液状化被害の抑制に有効であることが実証されるとともに、外構部まで改良範囲を拡大することで、敷地全体の被害をさらに軽減できることが明らかになりました。

図:クラックの発生箇所について

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