TNF2.0工法
Tnf
杭を必要としない、ローコスト&環境に優しい地盤改良工法
TNF2.0工法は、地盤改良体・フーチングコンクリート・スラブを一体化した地盤改良型基礎工法です。工種削減&汎用機械施工によって、工期短縮とローコストを実現します。
目次
TNF2.0 地盤改良型基礎工法

取得特許
地盤改良体及びべた基礎からなる建築物の基礎の構造ならびに地盤改良べた基礎工法
特許番号 第3608568号
取得年月日 2004年10月22日
審査証明
住宅用TNF工法におけるSWS試験による品質検査手法
証明番号:BL審査証明-031
取得日:2017年12月
TNF2.0工法とは
Tender = 環境にやさしい
Net = 格子状
Foundation = 基礎
TNF2.0工法は、通常は杭が必要となる軟弱地盤でも、杭を使用せずに建設を可能にする基礎工法です。浅層改良工法の一種であり、表層地盤を格子状に改良し支持層とすることで、建物の安定性を確保します。少ない資材・少ない工種で施工できる、環境に優しい工法です。
TNF2.0の構成
土間・フーチングコンクリート・地盤改良体を一体化

TNF2.0工法は、土間・フーチングコンクリート・地盤改良体を一体化させたオールインワン基礎構造体です。
格子状改良による地盤の囲い込み
GLから約1メートルの深さまで建物下を全面改良し、更に柱下には、荷重に応じ計算した深さ(約2.0~3.5メートル程度)で、格子状に改良します。図のように地盤改良体の断面は凸凹形状となっており、原地盤をしっかりホールドします。

建物荷重の分散
この凹凸が地盤をホールドすることによって、建物の荷重を効率的に原地盤に伝えます。

杭を必要としないローコストな基礎を実現
従来、表層が軟弱地盤の場合は、下層の固い地層を支持層とした杭工法が主流でありましたが、TNF工法により表層の地盤を支持層とする、杭を必要としないローコストな基礎を実現します。


地盤改良体の構成
TNF2.0の地盤改良は、一次改良と二次改良の2つに分けられます。

一次改良

一次改良では原地盤を残し、その周囲を囲い込むように格子状の改良を行います。
特に荷重の大きくなる建物の中心部は深い改良を行います。

一次改良の深さが一定である弊社従来工法(TNF工法)と比較すると、圧密沈下量が減少し不同沈下を抑制する効果が確認できます。
詳しい解析事例はこちら:FEMによる地盤解析
二次改良

二次改良は土間コンクリート下を約1メートルの深さで改良します。土間下全面を改良するため、土間補強が不要です。

転圧した二次改良地盤を掘削し、そのままフーチングコンクリートを打設することができます。
地盤改良体自体がコンクリート型枠の役割を兼ねるため、型枠費用が節約できます。
弊社独自フーチングコンクリート工法の詳しい情報はこちら:TNF-DD工法
TNF工法の特徴と11のメリット
- 施工工期を短縮
基礎補強、土間補強、基礎型枠が一連の施工で出来上がる為、工種の削減にもなり、短工期を実現します。 - 使用する建築資材が少ない
強固な地盤改良体が基礎を安定的に支持。地中梁が不要となりコンクリート工事、鉄筋工事が大幅に削減。地盤改良体に直接コンクリートを打設できるので、基本的に型枠が不要。 - 仮設費用が少ない
改良工事の中で施工足場を作っていく為、全面的な敷鉄板等は不要。また施工後は全面的な改良版によりユニック車等の車両が可能となる事で資材の楊重費が削減できます。 - 工種が少ない(土工のみ)
基礎補強、土間補強、基礎型枠工事がTNF工法で一貫施工できます。昨今、型枠職人の確保が困難な状況ですが、基本的に基礎型枠工事が発生しません。 - 汎用重機で施工が可能
TNF工法は専用機械を必要とせず、調達が容易な汎用重機のみで施工が可能な為、速やかな着工が可能です。 - 建設残土が少なく、施工現場がきれい
杭工法では掘削残土が泥土化したものが多く、建設残土としての処理が必要です。これに対し、TNF工法で発生する残土は良質な改良土であり、土間下への敷設などに転用可能。残土量を杭工法の半分以下に低減できます。また、施工後の現場は整然としており、資材の搬出入や仮置きが容易になります。作業員が泥土に足を取られることもなく、作業効率の向上&安全性確保につながります。 - 解体工事が容易
杭工法の場合、杭の撤去費用は打設費用の3倍とも・・・。TNF工法の場合、一定の大きさ以下に粉砕すれば良質地盤として残置が可能。
TNFの解体について - 抜け上がりなく地震にも強い
地震発生時のボイリングに対して改良層が保護層となります。過去の東日本大震災、熊本地震等においても同等の杭建物と比べ被害が軽微である事を確認しております。 - 不等沈下に強く不陸の修正が可能
従来工法に比べて、底面を格子状に形成したTNF工法は、荷重が偏って載荷されても、応力が分散するため圧密沈下量が緩和され、不等沈下を起こしにくくなります。また、万が一の不陸発生時でもTNF工法の場合、固い地盤改良体が充てん剤の反力に耐えるので、土間コンクリートと地盤改良体の間にウレタン樹脂を注入し土間を持ち上げることにより、不陸修正が可能です。
FEMによる地盤解析について - 地盤保証
当協会が施工の地盤改良工事に対して、PL法に基づく保険が適用されます。
地盤保険について - 地下環境・埋蔵物への影響が少ない
地下水脈など自然環境を壊さず施工可能。埋蔵文化財を破壊せず建設でき、産業廃棄物処理上跡地にも施工ができます。
施工手順
一次改良

一次改良では原地盤を残し、格子状に改良を行います。特に荷重の大きくなる建物の中心部には深い改良を行います。
●スキトリ~区画割付

●固化材散布

●攪拌・混合


●フェノールフタレイン試験

●一軸圧縮試験

二次改良

二次改良では土間コンクリート下の一面を改良します。
一次改良のスキトリ工程にて発生した土を埋め戻し、改良を行います。
●区画割り付け / 固化材散布 / 攪拌・混合 / FF試験(一次改良と同じ手順)


●整地・転圧


●カッター切断・根切り


コンクリート工事

●捨てコン打設

●配筋

●コンクリート打設

関連する記事
